
天井について

天井は日常生活のなかであまり目に入ってくる場所ではありませんが、いくつかの種類があります。 あまり気がつかない場所ではありますが照明とのコラボレーションで空間をより広く見せたり、より明るく見せたり出来るパーツでもあります。 ここでは、天井の種類などをご案内します。
天井の種類
平天井(ひらてんじょう)

平天井とは、最も一般的な天井で、天井面が水平になったものをいいます。実際は、水平だと目の錯覚で中央が下がって見えるので、中央を少し持ち上げて造っています。
折上天井(おりあげてんじょう)

折り上天井とは、回り縁(※)より曲面で天井面を高くしたものをいいます。主に神社やお寺などの広間に用いられますが、空間が広く見える形状なので玄関・主寝室・リビングなどでも用いられます。(曲面でなくとも 天井中央部を天井回り縁よりも高く仕上げた天井を折上天井と呼ぶ場合もあります。) ※回り縁とは、天井と壁の最上部に帯状に取り付けられる見切り材のこと。
船底天井(ふなぞこてんじょう)

船底天井とは船の底を裏返しにしたような、形状のものをいいます。数奇屋建築や茶室などによく使われた形状で、平天井より空間が広く感じられます。
落天井(おちてんじょう)

落天井とは、平天井が高さを変えて2段になっている状態の低い方をいいます。茶室下り天井ともいいます。落天井は茶室で点前座(てまえざ ※)に用いることが多く、客座に対して、点前座を一段低くすることで下座をあらわしています。 ※点前座とは 茶室にて、亭主が茶を点(た)てるのに必要なスペースのことです。
掛込天井(かけこみてんじょう)

掛込天井とは、平天井と傾斜天井を組み合わせたもののことです。落天井同様、茶室などで用いられる形状です。
化粧屋根裏天井(けしょうやねうらてんじょう)

天井を造らず小屋組(※)をそのままの形で美しく仕上げる天井のことを言います。 ※小屋組とは、屋根を支える骨組みのことです。
仕上げ方法
天井は、仕上げの方法によっても様々な顔を見せてくれます。一般的な仕上げ方法をご紹介します。
貼付け天井
石膏ボードにクロスなどの壁材を貼り付けた天井です。壁と同じクロスを貼ると統一感のある仕上がりとなります。
板張り天井
木材をそのまま活かした天井です。木の風合いが独特で、趣のある空間となります。
左官仕上げ天井
湿式構法であるため手間と時間がかかり、最近はほとんど見られなくなりました。しかし日本の気候にあった工法でもあります。
格天井(ごうてんじょう)
格縁(ごうぶち)を縦横に組んで正方形の模様を構成している天井です。格調高い室内に仕上がり、書院建築の大広間などに使用されている工法です。
この他にも、沢山の種類、工法があります。リフォームをお考えの際に、天井を見直してみませんか? 詳しくは、お電話もしくはメールフォームよりお問合せ下さい。